モロッコ上陸。
魅惑のマラケシュ。

大きな荷物をしょって、フナ広場に面したテラスカフェへ。
パリから飛行機でぴゅんと、空港からバスですいーっと、だけど
よく到着しましたってご褒美ドリンクなぞ飲みながら
いつも通りに荷物の番。
宿を探しに行っている勇輝の戻りを待つ。
私たちは事前に宿を予約しておくことをほとんどしない。
WEBに出ている写真と実際の雰囲気は往々にして違い、
私たちにとって「いい宿」の基準は
空間とか明るさとか人柄とか、「なんかいい」っていう説明の難しいもので、
やっぱりそれには行って見てみないと始まらないからだ。

青空に輝く柑橘系素敵ドリンク。
気温は低いけど、日差しはやっぱアフリカね。あちい!

結局、広場に近い安宿5~6箇所の中で
決定したのがこの宿。「ホテルCTM」。名前はイケてないが 広場どまん前。

他は「辛気臭さ」レベルがハンパなく、やめた。
「しんきくささ」。これぞ写真で分からないクセモノなのだ。

この宿も、モロッコ独特の市販洗剤の臭いがツウンとした(↓ただ今換気中)けど、
なんか赤が可愛いし


部屋が面してる中庭が明るいし、オヤジ素朴だし、

テラスでいただく簡単な朝食つきだし。これで2人で3500円。


で、朝食を食べながらの眺めが、
これね。これが決定打ね。

と、
なかなか満足のいく宿を見つけられたんだけど、
マラケシュといえば、
30代女子としては気になるものがある。

リヤドスタイルの
スタイリッシュホテルである。

リヤドというのはモロッコの古い邸宅の様式で、
小さな入口を入ると中庭があり、それを取り囲む形で部屋がある。
家々が密集したメディナ内での、採光のための知恵なのかな。
近年話題を呼んでいる素敵リヤドホテルは、
古い邸宅を手にいれたヨーロッパ人(主にフランス人)が
おしゃれにリノベーションして宿にしている所が多い。
名前がほとんど「RIAD ○○」とか「DAR ○○」とかいう。
一泊そうだな、だいたい8000円~1万5000円てとこかな。
バックパッカーにはちと厳しいけど、日本からしたらずいぶんお手ごろ。

 

そこで、泊まらない前提という約束で、
(心の中では宿チェンジも目論みつつ・・・)
お散歩がてらリヤドめぐりに行ってきましたー。
はじまりはじまりー。


細い路地をくねくね曲がり、たまに行き止まりで戻ったりしながら、
ここかな?というドアの前へ。

ほとんどの宿が看板などなくひっそり佇んでいる。
ほんとにここ?と不安になりながらドアをコツコツ。
ちなみにここは「RIAD 72」ってとこ。
中に通してもらうと、

どーーーーーーーん。
どうなってんの?!
まさにドアの向こうは異空間ってやつ。

なんすかこれ王様のお部屋ですか?

この部屋は2万6000円だけど、小さめの部屋は15000円だった。
屋上に作られたテラスもよかったよおー。
ここ、勇輝が選んだナンバーワンね。

あとはよー、
中庭のつくりがこーんなとこや

こーんなとこ。

そんなだだっ広いとこじゃないのに、
共有スペース作りがうまいよね。古きと新しきのMIX。

あとここも素敵だったなー。

ここもなあーー。


よかったんだよなあー。9000円くらいだったし。
バスローブにヤラれた。
これでワイファイがあったら何とかしてこっちに移りたいって手足をバタバタさせただろうな。

 

あとはここねー。


この5枚の写真は、「RIAD DUE」ってとこ。
聞けば「72」の同経営だって。さすがねえーー。おされ。
黄色とか緑が好きな私はここが一番のお気に入りになった。絶対次回ここ泊まる!

 

 


ドアによく付いていたのが「ファティマの手」。イスラム教祖マホメッドの娘、の手。
GOOD LUCKYや魔除けの意味があるらしく、部屋の鍵のキーホルダーもこれが多かった。
ドアを開けてもらい、「あのー、部屋を・・」とお願いしても満室ってケースも多くて
(大概は数部屋しかないしネット予約で1ヶ月先まで満室ってとこもあった)
そういう時奥のほうに広がってる空間がちらっと見えて
それがやけによく見えたりして。

 

 

いろんなものを見つけながらの、リヤドめぐり散歩。
なんていうと聞こえはいいが、まあ、ただ迷ってるだけって噂もある。
ぐるぐる、ぐるぐる。
細い路地を入って曲がって突き当たり、と見せかけてちょっと曲がってって
もうこれ何かの意地悪でしょ?ってとこに宿があったりする。
ちょっとした宝探し。それでいて元の道に戻れない。
でも面白かった。
予算オーバーだろうと、満室だろうと、
いろんなリヤドの空間・センス・ムードを味わうだけで夢心地だし、
美術館めぐりかのような刺激があった。
もちろん面白かったのはその間味わえる町の雰囲気。


ガイド希望の男の子とかね、ドアからぴょこっと犬とかね。


落書きやら綿菓子を買うティーンネイジャーやら、甘酸っぱいものも見てね。


あとは猫ね。猫いっぱい。路地はほんのり猫のにおい。


あと・・・これなんだろね。読めない・・。やたらブスなおばさんと、チョビひげの小さいおっさん。
結婚相談所? 夫婦仲良く、みたいな標語? それとも女装サロン(ってなに?)?


勇輝は広場の夜の風景に夢中。


私は何を頼んでもついてくるこのパンに夢中。

あ、いや、最近はリヤカー引いておっさんが売ってるみかんに夢中。
ほんと日本のみたく皮が薄くて甘くて美味しいの!
1キロ50円。ほんと、毎日手が黄色くなるまで食べてる。

 


今回歩いてみて分かったけど、素敵リヤドは、事前予約したほうがいい。
そんでもってお迎えに来てもらったほうがいい。
相当いいよ。みなさん。
楽しめるよマラケシュ。絶対来たほうがいい!!!
早く!早く来て!!!

 

 

次に移動した、風の街エッサウィラ。


ワガママ言いました。リヤドですわ。泊まっちゃいました。
マラケシュであれだけ見ちゃったからね。てへ。
riad Baladin。1泊70ユーロ。ってもう1日の予算オーバーじゃんっていう。
マネージャーのニコルにすっかり惚れてもうて。




エッサウィラはこのときめずらしく数日間嵐のような雨風。
部屋でじいっとしてるのにぴったりのところでよかった。
台風で学校が休校になったみたいな、不思議な、思い出深い数日間。


雨、上がった?って出かけてみたり。


夜も近所をふらふら。ビールを飲めるところを探したり(ぜんぜんない)。
町はこぢんまりしててちょっと幻想的で、いろんなものがぎゅうって詰まってて、
ふっと抜けると空と海とカモメの青と白。うーん、ほんと不思議な町だったよねエッサウィラ。

 



そんで!来ました!
サーファーの町タガズート!!!
サーフキャンプを出て、探して、
いろんな偶然が重なって、わらしべ長者的にたどり着いたのがここ。

セルフケータリング@海沿い!


広い!白い!ばかでかいリビングとキッチン、もう1つ寝室までついて!3500円/泊。
そんでもって
海が!海がっ!


ひゃあああーーーーっほい!

 

 

 

やばい。
晴れた日も、夕焼けも、なにこれってくらい美しいバルコニー。
市場で野菜を買って、近所で焼きたてパンを買って、
備え付けのタジン鍋でタジン練習中、な日々。

住めば都といいますが、
やっぱなんでもいいわけじゃあない。

ああ今思い出してもブルっとなる宿(とくにINインディア)・・・。
逆に疲れの溜まる宿、
高温多湿&虫の多さに発狂しそうになる宿・・。
・・・忘れよう。


うん。
なんか分かってるモロッコ。
宿レベル高し。

 


いや、だから、
絶対来たほうがいいって。
モロッコ。


(MIWA)