タガズートのサーフキャンプ滞在中、32歳の誕生日を迎えた。
過去に見た中でも一二を争うほどの夕陽に加え、
嬉しいことに宿のみんなでケーキを作ってお祝いしてくれた。
誕生日は今までも色んな思い出があるけれど
今年は旅先で、数日前に知りあった友人達と
こんな形で迎えるとは、となかなか感慨深かった。
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ムンバイの空港に深夜降り立ち旅行を始めてから
気づけば1年が経過していた。
勧誘にもみくちゃになりながらタクシーに乗り込み、
路上生活者があふれるスラムを車窓から眺めながら
無事に街につくか、ホテルが見つかるか、
料金は交渉通りになるか、ビビりまくっていた頃が懐かしい。
インドから東南アジア、中東を経て、アフリカへ。
初めて行く場所は「よく分からなくて」とにかく全てが怖かった。
でもインド人もイラン人もアフリカ人も、
変な奴はいるけど大体すげーいい奴等で、
遊びが好きで馬鹿でエロくて家族を大切にして一生懸命生きてて。
現地に飛び込んでみたら、
雑誌やニュースやガイドブックにはない、
いや二次元三次元では表現できるはずがない、
おもろくてカッコよくてあたたかいものでいっぱいだった。
そしたらいつの間にか恐怖はどこかに行って、
上がりまくっていたガードは随分下がっていった。
少しだけど彼らを感じ知ることで、
少しずつ自分達の地図が広がっていったような、
逆に言うと世界がどんどん小さくなっていったように感じる。
まだ南米はちょっと怖いけど、
きっといい奴がいっぱいいて、
数ヶ月後には世界はもっと小さくなってる、そう信じられる。
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この1年、自身の中にも徐々に変化が起きていった。
前にちょっと書いたけど、
この旅行は今まで30年かけてつくってきた常識を、
ぶち壊してみようと思って始めたものだった。
それはきっと良い考え方だったんだと思う。
次々に起きた日本的には意味不明な出来事や
半端ない人々との出会いの連続。
これらを頭で考えずただただ受け止めて、
素直に「すげー!」「おもれー!」と感嘆できた。
ただ、マラウィでショップやってる頃くらいかな、
一度はちゃめちゃにぶち壊した常識が、
少しずつ新たに形づくられてきているのを感じた。
常識ができると評価や判断が生まれる。
だから、あの時はちょっと苦しかった。
なんでこうなんだ、こうしたい、これじゃ駄目だ、と悩んだ。
でも、善し悪しとか何故は分からないけど、
これでいい、と今思える。
僕らの旅行は違うステージに入ってきたと捉えよう。
ぶち壊し期から、構築期へ。
純粋に楽しむだけじゃないことも出てくるかもしれないけど、
これが僕らに用意された道なんだと信じようと思う。
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宮古島で宿をやっている鉄という男がいる。
僕の尊敬する男の1人だ。
彼がいつぞや言っていた。
自由を語るな、自由であれ。
1年を終えて。
色々な経験や変化を振り返って思う。
幸せを語るのではなく幸せであろうと。
調子は上々。
今までも毎年人生で今が1番幸せと思ってきたけど
旅に出て間違いなく幸せ記録をまた更新した。
来年の旅行も楽しみだし帰国後ももっと楽しみだ。
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1年間、少しでもブログを読んで頂いた方々、
色々な形でサポートして頂いた方々、
本当にありがとうございました。
感じた何かを消化し考えを整理して言葉でアウトプットする。
新たなチャレンジでしたが、
旧知の友や家族と、更に新たにつながれた人々と、
全く新しい形のコミュニケーションができました。
そしてそれが前に進む大きな力となりました。
来年もどうぞよろしくお願いします。
良いお年を。