8時くらいになると下に案内される。
やっと奥さんとベイビーとご対面。
生後5日のベイビーまだ本当に小さい。
IMG_3188_rsIMG_3189_rs

そして先ほどまで他の家族がいた
吹き抜けスペースで食事がふるまわれた。
葉っぱのお皿にライス、ダール(豆スープ)、
プーリ(煎餅みたいなパン)、野菜カレー、
付け合せが盛られていく。んまいぞ。

みんなへの振る舞いで大忙しのビジェイ青年
IMG_3179_rs

にしてもビジェイは良く働いていた。
客人の案内に食事の盛り付け買出しにも行ってた。
50人分の食事をつくるのも買うのも大変だっただろう。
「大変だねえ」と声をかけると横からラヴィが言った。
「大変の始まりだよ。」
去年の結婚式は4日間やったそうだ。
初日が家族の集まり、次が準備の日、次がプージャー(お祈り)で
最後の日が村中(たしか100家族500人)の人を招いてのパーティ。
これからも子供の誕生日だあなんだで祝い事の連続、
確かに大変なのはこれからかもしれない。

ちなみに結婚についても面白い。
親が相手を決めるアレンジドマリッジは有名だが
彼のジャーティ(ミルクマンだそうです)
同じ相手と2回結婚するらしい。
1回目は15歳の時で、今回2回目までの7年間、
2人は会うことも電話することも許されない。
浮気も許されない。
うぉーマジかよと驚いたが
「でもこいつには2人ガールフレンドがいるけどね。」
って。奥さんを除いてみんなそれを知ってるって。
なんだそりゃ。
村の誰かは「結婚は妥協だよ」と言ってたかと思えば
バイジュは「奥さんが大好きでエブリミニッツ奥さんの事を考えてる」
(エブリセカンドだとつっこみが入るほどのアツアツカップル)。
確かにたまにハっとするほど美しい女性が歩いてるけど
ふたを開けたらそんなコだったら相当ラッキーだなとかも思う。
まあこれは逆のケースもあるし、
一生その夫に尽くして生きていく事になる
女性側の言い分はもっとあるだろう。

とにかく、みんながそれぞれのやり方で
結婚そのものや結婚相手を受け止めている。

食事後若い衆のみ奥の部屋へ移動する。
ビジェイがウィスキーを買ってくる間
PCを取り出してバリの結婚式の写真を見せながら
ジャパニーズスタイル?結婚式を紹介する。
みんな面白そうに見てくれた。
お約束の「この中でどのコがいい?」指差しをやる。
デヘデヘ笑いながら盛り上がるのはどこでも一緒。
「このコは腕が太いからダメだ」
とか女性が聞いたら怒りそうなコメントも出る。

程なくウィスキーが到着、スプライト割りで振舞われる。
IMG_3207_rs

カンパイ!
最初の1杯はみんなイッキ。
肴はラジェッシュ持参のチキンのカレー風味。
みんなガツガツいってるが相当うまい。
IMG_3217_rs

ラジェッシュの着ている「ROCK LOVES ME」
Tシャツの話題からガールフレンドの話が盛り上がる。
これは日本人のガールフレンドからもらったそうだ。
ラジェッシュは日本人2人、フランス人、スイス人の4人の
ガールフレンドの話。ジュリアンはストーカーと化した
ドイツ人彼女の話(のどが渇いて水を手にとったら
全身びしょぬれになったと言って笑っていた)、
バイジュはクラス10(14歳)の時の初恋?のガールフレンドの話。
ちなみにoutsideでdoするのがインディアンスタイルだそうです。

ラヴィは?と聞くと「こいつはまだ童貞だ」ということで
今までの失恋話を仲間達がペラペラしゃべる。
ある時あるコに手を出さないラヴィに痺れをきらした
ラジェッシュがそのコを奪ったことがあるなんて話も。
おいおいさすがにひどくね?と思うが
どうやら仲間内の距離感やデリカシー感は結構違う。
「兄弟」もありなようですハイ。

酒の力もあり声もデカくなり大盛り上がり。
こういう話で盛り上がるのはどこも一緒。
そういやこいつらまだ学生だったな、なんて思う。
IMG_3248_rs

たまに子供達が楽しそうなお兄ちゃん達を見に来る。
子供からじいちゃんまで一緒の空間に生活があり
憧れの中で子供達が成長していく。
親戚や友達に囲まれる環境で
自分らの子供達を育てて行きたい。

気づいたら門限10時過ぎていた。
宿までバイクで送っていってもらう。
「酒飲んでるけど大丈夫?」
美和の問いにちょっとムキになって大丈夫と主張する面々。
頼もしい彼らだけどここらへんは若さが見える。
酒を飲んでないラヴィの後ろに美和を乗せてもらいレッツゴー。
村とブッダガヤを結ぶ水無き河にかかる橋をぶっ飛ばす。
河沿いに続く寺院郡が月明かりに照らされる姿を横目に
心地良い風を全身で受ける。
昼はクソ暑いが夜は涼しくなって気持ちいい。
5分10分で宿につきまた明日と言った別れ際
「とっても素敵なプレゼントをありがとう。」
と言ってくれたビジェイ。
一日中準備やもてなしに働きながら
全オゴりで大変だったろう、ビジェイ。
お前マジかっこいいぜ。

携帯片手にバイク乗り回す近代的な側面の一方、
カーストに限らずヒンドゥ教や、
もしかしたらその村固有のものも含めた
数多くのしきたり慣習ルールでいっぱいの、
彼らの生活。
プレイボーイを自慢するラジェッシュ19歳も
実は来月会ったこともない親の決めた女性と結婚する。
何だかんだ言いながら、与えられた環境を受け入れ、
そこから家庭を「育んで行く」のだろう。

時には学び
時には政治家のサポートをし
(バイジュはラジェッシュをボディガード、ビジェイを秘書、
ラヴィとジュリアンをブレインと呼んでいた)
時にはバカ話をして
その青春を謳歌する若者達。
夫になり父になり家庭を築いていく若者達。

デリーでまた合流する予定だ。
彼らは僕らの仲間になった。
IMG_3399_rs2