さてここからやっと本題です。
キャンタマ帰りに立ち寄ったとある屋台。
看板というか垂れ幕というかが中々素敵な店に陣取る。
そこで出会った1人の女性。
wayanちゃん、推定18歳。
その笑顔の素敵さに思わずカメラを向けてしまいました。
半ばナンパ状態に色々と話しかける僕ら。
するとK氏が先ほどのバイク転倒による傷を武器に
距離を縮めにかかった。
心優しいwayanちゃん、
嫌がることなくわざわざホッとウォーターを用意して
K氏の手当てを始めてくれた。
♪愛が生まれた日 この瞬間に 真実は ひとつだけ♪
この瞬間屋台の中は不思議な空気に包まれた。
そこにいる全員が何かを感じ取った。
そう、まさに愛がそこに生まれたのだ。
いつもはクール(ぶっている)K氏だが落ち着きがない。
すかさず写真を撮るが肩をすくめ首を突き出すポーズ、
なんというか挙動不審状態だ。
(プライバシー保護の観点から画像処理をしております)
♪あなたとならば 生きて行ける めぐり逢えた♪
この先はいかにぃ!?と言いたいところだったが
当日はその後予定があり残念ながら帰途につくことに。
その後夕食時に翌日の再訪をけしかけるのだが
「いや俺もあさって帰るし」
「いやいやさすがにありえないっしょ」
とK氏はしり込み気味の反応。
確かに気持ちは分からないでもない。
「いや俺はあの時確かに見たんだ、そこに何かが生まれていたのを。
お前も感じただろ!?」
訳の分からない論調で説得にかかるが
結局その後については分からないまま
僕らは翌日のフライトでバリを発ったのだった。
1週間後K氏からメールが来た。
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先生方2人の勧めに従い、翌日再びwayanちゃん食堂へ。
(なぜか)やや緊張しながらも向かう。
k: hi, wayan, do you remember me?
w: yes, how’s this part?(と、肘を指しながら)
k: yeah, better, thank you very much.
ふと店の奥を覗くと、老婆が赤ちゃんを抱いている。
k: is that your brother?
w: no! my baby!
k: your baby???
w: yes, me 20, have baby. japan, bali, different, hahaha!
k: o,o,ok…yes, i see, right, yeah, good baby! bagus!
w: thank you!
なんていう訳の分からないコメントを返しながらもwayanちゃんが人妻&子持ちで
あることを理解した。
なぜか少々寂しく、またとても暖かくなるような気分だったよ。
でも俺の前で授乳&ぽろりは期待していなかったハプニングだった。
旦那にも会って、これがまたバリ人らしく柔らかいいい笑顔の男でさ。
「お前にwayanを任せる」と心の中で伝えたよ。
photo by kazuma nomura
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日本では雪が降る2月も半ば、赤道直下灼熱のバレンタインに
「小宇宙」バリ島ウブドに生まれた悲しい愛の物語を
僕は決して忘れることはないだろう。