(※ただいまFEEL INDIA合宿始まってますが、ブログのほうは引き続き
キューバ後からの旅路にお付き合いくださいね)

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苦しかったキューバを出る日。

 

「一体どうしたんだろう、私。」

乗り込んだクバナエアの機内で私は黙りこくっていた。

約二年。

いつでもどこでもつやつやのお米のおにぎりを買える環境から離れ、
自分の愛する寿司やらそばやらラーメンから離れ、
極楽の湯船から離れ、
至福の布団から離れ、
日本語から離れ、
「思うようにいかないこと」が日常になった日々が続き
落ち着いたと思ったら移動の連続
で約二年。

気づかぬうちに磨り減っていたのだろうか。
古くなったバッテリーのように、充電してもすぐ切れてしまうようなこの感じ。

キューバで陥った、なんていうんだろう
極度のホームシック?イヤイヤ星人?五月病?
とにかく症状が今までになく重かったので

私は正直戸惑っていた。

旅に出るのが年齢的に遅すぎたのか、
私にとって二年は長すぎたのか・・・

さすが野球大国、な空からの眺めを横目に、
そんなことまで頭をよぎってしまう始末だった。
バカだね。


3人同時に使用できるなんとも便利な(邪魔な)デスクで
熱心に書き物をする勇輝。
今回のキューバ、勇輝にとっては多くを学び考えさせられた、
忘れられない旅になったようだ。
よかったね。

ん?

ふと思い出す。旅の終わりを決め、残りどこに行くか考えたとき。

そうじゃん、
キューバは勇輝ご所望の国だったじゃん。
そしてこれから
私ご所望の、メキシコじゃーーーん!!!

さらばキューバ。
君のことはしばし忘れよう。

 

きーーーーーーん。

(数時間後)

 

「わあーーー!!!!」私は窓に張り付く。

突然現れたエメラルドグリーン。
キタ!カンクン、キターーーーー!!!!!
目を見張る。手前の魚みたいなのはイスラ・ムヘレス(女たちの島)だから、
もしかして、奥のあの細いのがカンクンのリゾートホテルエリア???!!!

違うアングルでもう一度。
やっぱそうだ。

しっかしなんて地形?
大陸との間を大きなラグーン(湖)が隔て、そこを渡った先に
細長い陸地があり、陸地に沿って美しいビーチがある、
そこはずらりと全てリゾートホテルでうまっているという(写真右上の部分)。

ぎゃーーーあそこ、行ってみたい見てみたい!!!

当初の予定では、カンクンのリゾートホテルなんて夢のまた夢、
シティのセントロ(中心街)にある安宿を取り、
宿泊者のふりして一度あのビーチにもぐりこんでみようか、なんて話していた。

嫌だ。
泊まる。カンクンの、あそこんとこに、泊まる。
そんで、フルチャージ、する。

空港のカフェでリサーチ開始。答えはきっと、ラストミニッツドットコムにある!!!

私の気迫に押され、勇輝も行動開始。あちこちのホテルに電話をかける。

4時間ねばった末、私たちは答えを出した。

(2人で106ドル朝食なしのウェスティンと迷ったけど)、
ここはジャマイカ発祥の“オールインクルーシブ”を試そう!と。
聞いたこともない名前のホテルだけんども、なんせ、食べ放題飲み放題込みで
2人で99ドルだったのだ!!!いえーーーーい!!!!

さすが、もうホテルは直前ネット予約がやすいね。
ホテルは明日。
今夜は、今後ステイする予定のプラヤデルカルメンに移動。
ボロっとしたバッグと荷物を全部置いて、明日は身軽に優雅に行くのよ!

 

メキシコ。
私が楽しみにしていた、メキシコ。
妄想先は主に食事と買物だったのだが、
なんとも予想外の展開。その手があったか。
やったね、カンクンの青い海を満喫できるなんて!

私のたらちねは高鳴った。

夕食に、初タコス!!!うましっ!!!

土産物屋もいっぱい!ちょっと粗悪&割高な感じだけど・・

でも1軒すんごい素敵なショップ発見!

ツボだったのか、すっかり魅せられてしまった勇輝。写真をとりまくる。

こんな写真もありましたけど、この娘もツボじゃないでしょうね。あーた!

ま、いいや。
ルンルンで宿へ帰る私。
だって明日はカンクンでオールインクルーシブなのよーー!!!

で、

ちょっとした悲劇が起こる。
夜、ネットをふんふんとやってたら、明日泊まるホテルの口コミ情報ページが。
ほほう、そういえば口コミ見ずに決めちゃったわね。

と、そこにあったのは・・・

「最悪、二度といかない」

「部屋が古い汚い虫がいる」

「食事がまずい飽きる最低」

「私の休日は台無しになりました」

うんぬんかんぬん。

やっべーーーー!!!!
やっちまった!!!!

見なかった。見なかったことにしよう。そうしよう。

むにゃむにゃ・・・

 

翌日!

バスを乗り継ぎ、ホテルエリアへっ!!!

タウンを抜け、森を抜け、湖を通り過ぎ、リゾートホテルだけが並ぶ高級エリア突入!

見えてきたのは・・・

全室オーシャンビュー、その心意気がかっくいいウェスティン様。

オーシャンビュー側も反対側もがっつり部屋を作ってる腹黒などっかのホテル様。

素敵ショッピングモール。有名ブランドずらり。
どこだよここ。

そう。タコス屋でメキシコ人のおっさんが言ってた。
「あそこはメキシコじゃない。 アメリカだ。」

 

そんなこんなでずいぶん走って、端っこのほうまで来てしまった。

ここだ。と言われ降りたのは・・・

おっ?おっ?ちいーっと昭和の香りがするけど、なかなかじゃん!
同じく昭和の香りなロビーをつっきって見えた景色は・・

きゃはーーん!!!いいじゃーーーーん!リゾートじゃーーん!!
さっそく!朝から何も食べてない腹で向かったのは、

そうレストラン!きゃひーん!
うん、ちょっと雰囲気が給食っぽくもあるけど、味も種類も充分充分!!!

ちょとボロっとしてたけど、ケーキバイキングだってあるんだから!

さっそくコロナビールを注文し、最高の眺めの中でいただく。
何度もおかわりへ。 し・あ・あ・せ!

食後は早速ビーチへ!

ちょっと風が強かったけど、感動したーーーー。青くて、白くて。

海、きれーーーい。

なによりさ、こっそり潜り込んでるんじゃなくてさ、
ここのホテルに泊まってる客だってのがさ、気分いいじゃないの。
カクテルを注文し、すっかりご満悦のるんるん奥様。

勇輝の頭の中は見等がつく。「こんな青くなくていいからサーフィンしてえ」。

夕暮れから夜も美しい。ろ、ろ、ろまんちっくじゃね?

夜も数種類しかないけどカクテルを心から楽しむ。ごーじゃす~!
あー、こんな感じ、いつ以来だろうか。
分かった。確かに、日本やヨーロッパからカンクンにはるばる来た人、
ハネムーンで来た人にはそりゃちょっとボロっとしてるとこが目に付くかも。
このホテルに3泊したら、そりゃ飽きるかも。(レストラン1つだし)
でも、その方々は、お値段を考えてから文句を言っていただきたく。
とにかく、くたびれたバックパッカーの1泊のご褒美としたら、
これ以上ぴったりなホテルはない! と思ったわけです。
酷評だらけだったお部屋だって、私たちはうはうはでベッドにジャンプしたもんね。
で、オチとしては、嬉しすぎて血圧が上がったのか、
ほっとして疲れがどっと出たのか、水着でうろうろしすぎたのか、
食べすぎか飲みすぎか、夜半から熱を出しました。

で、その後数日続いたのはひどい鼻風邪で、
鼻をかみすぎて耳がおかしくなり、ついに片耳が聴こえなくなって
怖くなったので町のスキューバダイビングショップに紹介してもらって
耳鼻咽喉科へ。

最新鋭のマシンで耳の中を見せられ、

図解で分かりやすく解説されたのちに、言い渡されたのが
「スキューバ厳禁」。

はうっっっ!!!!!

そんなこんなで、私のメキシコは幕をあけました。

(MIWA)