旅に来てから、あらゆる場面でこうつぶやいている
「あー、あいつも来てればなー」って。
(昔のスチャダラパーの曲の一説なんだけど、きっと誰も知らない)
たとえば、ゴキゲンなレストランでの酒盛りには、哲郎や慎一や慶が
居てほしかった。カンドリムのフェスでは、レン、ハル、ヒロキ。
彼らなら今どんな顔で笑うだろと思った。宿の前のテラスで寝る前の
まったりした時間を過ごしながら正人とリカが一緒にいたらと思った。
アンジュナのフリーマーケットでは、マイやメグやフユ、ガールズたちなら、
どんなにきゃあきゃあ言って喜ぶだろうと想像した。
今、ゴカルナに来て、目の前の海。たとえばユタカなら元気に泳ぎ回るだろう。
それをシホが体育座りでニコニコ眺めるだろう。
ビーチサイドカフェでは恭介がうまそうにタリーをがっつき、純奈が
うつ伏せで昼寝をしてる。私は亜矢とバカ話してゲラゲラ笑っている。
今日、最高の夕焼けだったら、やっぱりかっちゃんとみっちゃん(父母)に
見せよう。目を丸くして喜ぶだろう。
私の妄想の数々はここに書ききれないけれど、ほんとに、
いろんな場面でいろんな人の顔が浮かぶ。
その場面場面で、その人らしい表情をして、
感嘆だったり奇声だったり皮肉だったりダジャレだったり、
その人らしい一言を言って、いつも私の心をちょっとあったかく、
ちょっと切なくする。
旅ってもしかしたら、置いてきたもの、残してきたものの大切さに
気づくためのもの、かもしれないと思った。
うまく表現しきれなかった気持ち。言いそびれた言葉。
喧騒と慣れた眺めの暮らしの中で
埋もれていったものたちが間違いなくあったんだ。
どれだけたくさんの奇跡が起こって、
今大切だと感じているものたちが私の中にあるか、驚かされている。
i miss you は好きだよと訳してもいいんだろう。
旅はまだまだ先が長いけど、この感覚を大切に、感謝したい。
私は多くの友と一緒に旅を進めていく。
(MIWA)