ご心配おかけしています。ひげボ夫婦です。
近況としては、とにかく二人ともすこぶる元気です。
今日までをざざっと振り返ります。
テヘラン3日目。朝起きる。ワイファイもあって清潔でサービスもよいFirouzeh Hotel。
朝食をギリギリの10時半にたらふく食べる。ふかふかの分厚いナンとはちみつ、コーヒー。
でももう今日でチェックアウト。1泊2800円、こんな贅沢はできん。
現実を知った今、私たちは攻めるか、守るか、で攻めることにした。
出国を早めることなく、なんとかこのまま旅を続けてみようという意味である。
チェックアウトは午後2時なので、ひとまずフロントで教えてもらった大きな銀行へ。
暑い中20分ほど歩く。立ち止まり地図を見ると誰かが必ず声をかけてくれる。
でも英語のできる人はマレなので、お互い要領を得ず別れることになる。
立派な銀行に着き、手持ちのすべてのお金をすべて両替する。
窓口の兄さんがイケメンだったこともあり、ダメもとで相談してみる「現金を失くして困っていて・・・」。
すると兄さん「残念ながら銀行では助けられないけど・・・」、と言いつつ、続ける。
「ホテルや高級商品を扱う店では独自にドバイのパートナーとのネットワークを持っていて、
クレジットカードを使える所があるかも。そこでお願いして買物をしたことにしてカードを切って、
手数料引いた分の現金をもらう、って手もあるよ。」 ・・・ゴクリ。
なるほどー。それって合法なの?とは聞けなかった。(↓隠し撮り)
とりあえず行ってごらんと言われた近くの高級ホテルへ。
フロント、はい。ケンモホロロ。
「扱っておりません」。っていうより「何言っちゃってんの?」くらいの反応だった。
いや、まあね、そんなこったろうと思ったよ。
ちなみに道すがらATM内に新しいマークを見つけては、しょうこりもなく試す。
カードはすぐに戻ってくる。
あっ!シティバンク!!!
んなわけないか・・・
とぼとぼホテルに戻り、チェックアウト。しぶとくロビーでワイファイを使う勇輝。
私はホテルの前の通りへ。気分がめいるときには、現地の人と友達になるといい。
元気になる。私が見つけた法則だ。
道端でねぎを切ったりなんかやってるおじさん発見。くるみを潰して入れ、レーズンを入れ・・・。
イランのおっさんは謎にほっそいタバコを吸う。
しばらく眺めていると、いっぱいおじさんが出てきて話しかけてくる。ワカラン。
とにかく「ジャポン」だけ通じた模様。するとそのボウルに大量のヨーグルトが投入され、なにかが完成。
食べてみろ、と。一口。うん、ホッシュマゼ(美味しい)!
しゃきしゃきねぎが辛くて、くるみがいい歯ごたえで、レーズンが甘くて、すごくいい。
なんて名前?と聞いたけど皆がいろいろ言ってよくわからなかった。
ありがとう、と返そうとすると、全部食べろと。どこかからナンも登場した。
フロントのソファーに持ち帰り、勇輝と一緒に食べた。
ちょっと少ないけど、昼ごはん食べずに済むね。これはありがたい!!!
いい顔の優しいおっさんたちにすっかり癒され、行動開始。
夜の列車まで時間がある。
今日は4歳の女の子の誕生日会に呼ばれているのだった。
実はテヘランに到着した日、空港で声をかけてくれた日本語ペラペラの男性。
ホセインさん。
聞けば元レスリングの世界チャンピオンで、日体大でレスリングを教えていたという。
この体格は嘘じゃあないと思いつつ、話半分で聞いていたのだが・・・。
そのあと、町へ行くバスを(あと1時間で途方にくれつつ)待っていたら、彼が手招きしている。
何?と聞くと、「今パイロットを町まで送っていくから、一緒に乗っていきなさい」と。ひゃっほう!
翌日は何と、奥さんとふたりの娘さんを連れて車で迎えに来てくれて、
市内観光に連れていってくれた。
博物館へ行って、めっちゃ素敵なガーデンレストランで食事。可愛いふたりの娘。
奥さんに、警察に捕まらなくてすむ服をいただいた。ちなみに奥さんと私は同い年だった。
ダンスが大好きなホセイン一家。車の中ではつねにズンズン系の音楽。
このときのめっちゃ可愛い動画(家族4人で踊り歌いおおはしゃぎ!)があるのだけど、
ここイランではネットに規制がかかっててユーチューブにアクセスできず。残念。またこんど!)
そして今日は下の娘、マエデの誕生日。パーティにおいでと。
さあ行くぞ。
あれ?
女がでかい荷物しょって歩くのはそんなにダメですか?
リュックのお姉さんは嫌いですか??
って程、あらゆる人にガン見され、指を指され、笑われ、大丈夫かと声をかけられた。
タクシーで行けば500円くらいだけど私たちは地下鉄で。ふたりで50円で済んだ。
500円を笑う者は500円に泣く!と自分に言い聞かせた。
地下鉄は車両が男女別。案の定、私が乗り込むと
真っ黒な衣装で埋め尽くされた女性車両がザワザワした。毎度お騒がせします・・・。
誕生日プレゼントを買わなくちゃね。おもちゃ屋、っていうか雑貨屋?↓で
必死に選んだトイストーリーのDVD(もち海賊)と、ちっちゃいママゴトセットみたいなもの。
計300円。ごめんね。でも精一杯の気持ち。
(後に親戚一同からの立派なプレゼントとともに1つ1つ
誰からと発表しながら空けられ恥ずかしい思いをすることになるとは知らず。)
ふうふう言いながら、ホセインさん宅へ到着。
マンションのどの部屋か文字が読めず全て押してみる。
さすがイラン、さすがホセインファミリー、パーティといえばダンス、のようだ。
↑おねえちゃんのファティマ。9歳にしてちょっとダンスに色気が・・・。
ママも友達も客人も、バースデーガールも踊ります。
イラン流パーティメニューは野菜と果物。1人1人にナイフが配られ、自分でむいて塩をかけて食べる。
なかなか楽しいしヘルシー。今後うちのホームパーティで取り入れようか。
ケーキをふうして、最後にディナーだと言う。
敷物を敷きだしたのでなにかと思ったら、配られた巨大サンドイッチ。
多少ズコっとなったけど、美味しい!
みんなでもりもり食べる。ご馳走様です。
10時。奥さんがフルーツとサンドイッチを持たせてくれ、ホセインさんが車で駅まで送ってくれる。
構内のトリッキーな窓口で切符を買うのを手伝ってもらい(でなきゃ無理だったかも・・・)、
「テヘランに戻ってきたら、ホテルじゃなくうちに泊まりなさい」と言われ、見送られる。
ううっ・・・。なんていい人なんだとじんわりする。本当にありがたい。
夜の街をかっとばす車。音楽は変わらずズンズン系。
まったく読めない切符。
インドよりかなり小さく、そしてめちゃくちゃ暑いコンパートメントで、列車の出発を待つ。
そんなわけで、今日使ったお金は列車の切符を合わせてもふたりで1500円弱だった。
あ、こうやってベッドになるのか。でも狭っ!
朝、山が見えてきた!
イスファハーン駅。広大。スコーーーンって感じ。
バスを乗り継ぎたどりついたのはホテルアミールキャビール。1泊1800円朝食つきにしてもらう。
さあて、来てしまった。イスファハン。
まるで学生カップルのように、ケチケチ貧乏旅行をはじめるのだ。
すこしだけ、ワクワクしていた。
冒険の香りがしていた。
長くなってきたので、続きます。
すぐ書きます。
(MIWA)