なんでしょうか、この昭和のB級マンガを思わせるタイトルは。
まいっちんぐマチ子先生かと思いました。(えっ?マチ子先生はB級じゃない?)
とにかく、恩師・加藤編集長には絶対見せられません。


さて、私がこんなタイトルをつけてしまうのも無理はないのです。

南米最初の地、ペルー、首都リマ。
大半の旅行者が、マチュピチュやアヤワスカといった冒険方面へ
すぐに発ってしまうこの地で、あえて2週間の滞在を決めた私たち。

その理由が、「スペイン語学校に通う」 でした。
(※という名目でサーフィン:勇輝)

海沿いの高級住宅街ミラフローレス地区で何件か回り、最終的に決めたのが
大手っぽいムードを醸し出している「ECELAエセラ」。

・1週間: 1日4時間×5日=20時間
・最高7人のグループレッスン
・入会金75USドル、授業料1週間168ドル
(→つまり2週間、2人あわせて822ドル。約7万円。 )

・授業のほかに市内観光やスポーツ、サルサ教室などアクティビティも盛ん
・初級から上級まで、世界各国からの若者でいっぱい(でもアジア人はいなかった)
・南米各国の数都市に展開してるので、場所を替えて授業の続きが受けられる。

※(ちなみにスペイン語の勉強、と言えば有名なのがグアテマラ。
安いところで、“マンツーマン”の授業1週間で5000円くらい~、
授業・ホームステイ・食事つきで1週間1万円くらい~、とかなり手ごろです。)


普通に考えると、一番最初に敬遠しそうな学校だった。
なんかムードが若いのだ。効率の悪そうなグループレッスンだし。
そう、今回私は、「あえて」ここに決めたのだ。(いつも最終決定権はなぜか私に。)
それは、
「学生気分を味わいたかったから!!!」
きゃはーーー!

言っちゃった!

そうです。
「授業を受ける」「クラスメイトができる」なんて、何年ぶりだろう、って話です。
免許更新のあの退廃的なムードの授業、じゃなくて、学生としての、授業ですよ。
目がキラキラしちゃう感じの授業!放課後は一緒にご飯行っちゃったり、
淡く恋が生まれちゃったりする、あれですよ!キャンパスライフ、ですよ!

バックパッカーの中で常識になってる学生証の偽造はやらない主義の私でも、
今なら…胸を張って…言える。

「はい。学生です」。

きゅぴーーーーーーん!!!いい!!


この決断が、
吉と出るか、凶と出るか・・・・・・・


うちのクラスは7人。ドイツ人・スイス人・オーストラリア人・と私たち。
先生は10歳年下のロスィオ嬢。 勇輝の右手前でいちゃいちゃしてるのが、
このクラスを引っ張る秀才、常にキラキラオーラを出している  ハナ(独)とチャールズ(豪)だ。


テキスト、赤ペン、蛍光ペン、ノート、単語帳・・・・これだけでアガる!
でも、や、やばいかも・・・。難しい。そして、早い。

授業は英語での説明を交えつつ行われた。
文法など難しい部分を理解するにはいいんだけど、どうも授業中皆で英語で話しちゃうし、
質問も英語でしてしまう。便利だけど、これじゃいかんな・・・・


BE動詞の活用に、時刻に位置関係に、冠詞に比較級最上級に・・・
合間に単語を覚えて・・・明日から普通動詞だ。あーー下降線をたどる脳細胞にはキチい。


チャールズ(※驚くほど声がセクシーなエリート男子)に教えて~な女子たち。
チャールズの、女子へのさりげないボディタッチの多さに、勇輝は驚き、感心していた。


毎日最後にあるゲームタイム。結構盛り上る。  いいね!
でも最下位はダンスを強要されるなど結構エグい。
写真はポップなダンスを踊らされているイザベル(瑞)。
私は一度やけっぱちで「月がぁ~」と盆踊りを踊り、勇輝に青い顔で「お前すごい」と尊敬された。


あっという間に1週間が過ぎ、金曜の試験がどんどん迫ってきた。
落ちこぼれ、不本意にも愉快なおバカキャラでいくしかなくなった私は
イメージチェンジを目論み、必死に食い下がる。休み時間ごとに質問。(ロスィオ若干辟易?)

もはや、女学生気分云々じゃない。
なんとか試験に通りたい。うまくなりたい。もっと!

朝のまだ寒いテラスで、夜布団にくるまって、
黙々と勉強しつづける、この感じこそが、忘れていたものだった。
気付くと、クラスの中でのキャラとか、授業料の元を取ろうとか、
このレベルまではいこうとか、いろんなことがどうでもよくなってて、
勉強自体が、面白くなっていた。

ほんの数日、のうちの数時間だけど、たぶん私は本物の学生になっていた。かも。


最後の金曜日。胃が痛い。
試験は、かなりがっつりだった。
長文読解とリスニング、文法(動詞の活用)に、会話。


ほとんど眠らず受けた試験。75点以上で合格。やった! うん。頑張ったぞ。


私が密かに勝手にライバル視していた、お肌ピチピチの(そこ?!)ジャーマンガール、ハナ。
どきどき・・・・。 へっ?ぽかーん。驚愕の100点。マケマシタ。
チャールズ97点、勇輝91点。
せっかく小躍りしたのに、私、クラス最低点。


えにうぇい、クラスのみんな、仲良くしてくれてありがとう!姐さんむっちゃ楽しかったよー!

こうして、私の2週間の学生生活は
終わったのでした。
勉強して、学校行って、買物して、ご飯作って、散歩して、
宿の人、近所の雑貨屋の人、馴染みの定食屋の人、
町全体が近くなって、身体になじんでいって、自分の暮らす町になっていった。
幸せな、感覚だった。

で、
どうなの?と。
どのくらいしゃべれるようになったの?と。

そ、それが・・・雑貨屋でチョコレートとか缶ビール買うのには不自由しないんだけど・・・
そのくらいなもんで・・・・ 
やっぱ動詞がぱっと出てこない&活用ができないから、
自分のこと話すにも、状況説明するにも、ガッチガチのカタコト。
イメージ、こんな↓感じ。
「 I、 GO、 THERE、 AFTER、 COMEBACK、 NIGHT、 SLEEP」


だめだーーー。
まだまだ引き続き勉強が必要です。

んじゃま、まだ言っていいのかな。
「学生です!」
ええへー!


***

そんなふうに学校に通いながら、
サーフィン三昧で毎日ニヤニヤしちゃってた勇輝。

私だって、リマ生活を満喫しておりました。
リマには、私のLOVE!なものがいっぱいあったもの。

ここからは、<おまけ>で
2週間暮らした、リマの町の魅力をお伝えしますが、
ミラフローレスにマンション購入を検討しておられる方(K氏他)のために若干長くなっています。
マンションを買わない皆さんはどうぞさらーーっと見ていただければと思います。


はい、まず、勇輝もさんざん言ってるけど、
すんごい奇麗な、ミラフローレスの夕日でしょ。


1ソル(30円)で市内を縦横無尽、な
バスでしょ。


車内は結構快適。乗り降りが激しいから、座れることが多かった。


「チカン!あかん!」の張り紙。こっちの女性みんなプリンプリンだからねー。
女の私でもドキっとしてしまうほどの。


あと、旅人たちの評判通り、
ペルーはごはんが美味しい!

MENUという名の、前菜・メイン・飲み物がついた定食みたいなのが
6ソル(180円)。もっと安いとこもある。

前菜は、店にもよるけど、セビーチェ(魚介マリネ)に、じゃがいも料理に、スープも豊富。
メインは、牛ステーキに、豆の煮込み、豚の角煮、魚のフライ、鳥のカツ、内臓系も・・・
毎日選ぶのが楽しくって、どれも美味しくって。


私の大好きなスーペルメルカド(スーパーマーケット)も、ありますとも。立派なのが。

ここはちょっと高級。 なにこのセレブ臭。ちょっと照明落としてるやん!

葉ものに根菜に・・・とにかく野菜が豊富で感動してしまった!
(↑はくさい60円、きゃべつ90円。市場だともちょと安い)
じゃがいも、にんじん、玉ねぎくらいしかなく、しかも高かったアフリカ諸国を思い出した。
土地が肥沃なのって、とても幸せなことだね。 ありがたく、いただきます。
魚もありますともーー。安い!って感じじゃなかったけど。
こっちのコーナーにはなるべく近寄らないようにしよう・・・。

買物をして、自炊。
手間だけど、やっぱ安いし楽しい。


なんでも美味しいペルー。
でも!

これは、これだけはダメ!大手チェーン店、ベンボス!!!
アフリカのWINPY思い出した。どうしてこんな絶妙に不味くできるんだろ。
でもどうしていつも賑わってるんだろ。。。高いのに。。(これで400円くらい)



気を取り直し、屋台!! 種類豊富でうまい。
こちら、でっかいマッシュポテトの固まり(中にちょっと肉入り)を揚げたもの。
1.5ソル(45円)。むふふふ・・・・


大メジャーの「インカコーラ」(勇輝の手にあるもの)、
私に言わせるとカキ氷のシロップを入れたソーダですが、
この人工的120%の感じが勇輝はだんだんクセになったよう。

↑ セントロ地区にある中華街にはお世話になりました。
豆板醤80円、出前一丁の袋ラーメン45円。


うあーホッとする味! ここ中華街以外でも中華料理屋はいたるところに。
「CHIFA」(チーファ)と呼ばれ親しまれている。中国語の「飯を食う」(チーファン)から来てる
んじゃないかな。日本食や寿司屋もあるけど、ちょっと高くて市民には憧れ感があるみたいだった。


ちなみに中華街で見つけた清掃マシン。ほう、その手があったか!っていう斬新スタイル。


セントロ地区といえば、大きなメルカド(市場)が面白かった。

この市場はだだっぴろい敷地に、衣料品、日用雑貨、CD・DVD(思いきり偽物)、文具等が所狭しと。
ナイキのロゴが刺繍されたナップザック(240円)と、激安8ギガのSDカード(1500円)を買いました。

メルカドの2階はフードコート。っていうか屋台の集まり。


絶品セビーチェ(魚介マリネ)屋!
ちなみにボードの最後にある「レチェ デ ティグレ(虎の乳)」は、
セビーチェのつけ汁だけをコップで飲むもの。男性の夜のパワー増強にいいらしい。謎。
旦那がこれを頼むと、店の人が私に向かってウインクするときがある。嫌!やめて!

白身魚とイカのセビーチェ。150円。う、う、うんめええええーーーーー!!!!!


おじさんおばさん、いっぱいおまけしてくれて、ありがとね!


最後は、リマもそろそろ終わりってとき、
試験が終わったご褒美ディナーIN バランコ地区。

ミラフローレス地区から、車体にバランコと書かれたバスに飛び乗ればOK。10分くらい。


麗しのバランコ。やっぱバランコは夜だね。


バルセロナ正人のペルー人の友達が教えてくれたお店、La 73 (ラ・セテンタトレス)へ。
内装も可愛いし、雰囲気もいい。店員さん最高。


1皿600円~1000円と、いつもの生活からするとかなりお高くビビッたけど、
やんばい。超ーーー美味しかった!!!!



最後は、ホントすみません。鼻血寸前、私のフェティシズム。
リマも、イランほどじゃないけど、ゾクゾクさせられる車がいっぱいだったYO!きゃはーん!

ダッジ。イランと大きく違うのはこれ。アメ車の登場。
アメリカ大陸なのねーと思わせた。そしてまさか、私がアメ車に食指が動くとは・・謎。
四角ければなんでもいいのか・・?


そしてやっぱり!愛するプジョー。 これ、404だって。きゃわいいーーー!
どういうこと?これいつの?日本にもあんの?教えて!



はい。というわけで、最後ちょっと意味わからないテンションになりましたが
いかがだったでしょうか。

ペルー。
今までは、すごく遠い国だった。
でも今は、皆さんにオススメできます。
「ちょっと長いけど、飛行機でぴゅーんと、飛んでおいで!!!」って思う。

こんな感覚になれたのは、リマに2週間、“暮らした”おかげだな。
うん。


リマ。絶対また帰ってくる気がする。

その日まで、アディオス!

(MIWA)