僕、たいちゃん。


夏休みに、キューバにいるおじさんとおばさんの所に
遊びに行ってきたよ。

 

 


夜中にホテルに着いたら、おじさんとおばさんが待っててくれたよ。
おばさんにいきなり「神」とか言われて抱きつかれたけど、気持ち悪かったよ。
おじさんが用意してくれたラムを飲んだよ。


おじさんはキューバの歴史のこと全然知らなくて、僕が教えてあげたんだ。
おじさんはとっても喜んで「ブログに使わせてもらう」って言ってたけど、何のことかな。

 


おばさんは車が好きで、このロシヤ製のLADAって車をたいそう気に入ったみたい。
見つけるたびに「萌え!」と叫んで写真を撮っていたよ。


だから教えてあげたんだ。「直線には個性がない」って。
僕にとっては、現代にはない非効率的な丸みを持った
アメリカ産のクラッシックカーのほうが断然魅力的だからね。

 


僕が興味のあった、革命博物館に連れて行ってもらったよ。
カストロとゲバラのゲリラ作戦について色々な資料があって面白かったんだ。
おばさんはしきりに「カストロっていうとき間違えないように緊張しない?」って言ってたけど
何のことかな。

キューバは中国を成功した先輩と見てるらしくて、素晴らしい写真を集めた展示があったけど
おばさんは「これはいい面しか伝えてない。農民の辛さを分かってない」って
一人でプリプリ怒っていたよ。
どうしたのかな。

 


旧市街は本当に面白かった。建物の朽ち加減といい、色使いといい、
これを見られて、来てよかったと思ったよ。ぐるぐる、たくさん歩いたよ。


おじさんのひげが気になるのか、たくさんの人に声をかけられたよ。
でも全員最後に「ハマキあるよ」と言ってきたのは、なんでかな。


僕は恋人のひろみちゃんにお土産を探したんだけど
ぜんぜんいいものがなかったんだ。なんていうか、感覚が古いっていうのかな。


しんけんに探したんだよ。僕も、おばさんも。


唯一、とっても気に入ったのがこの置物なんだけど、
とっても大きくて重かったから、だんねんしたよ。ごめんね、ひろみちゃん。


あとは、人気野球チームのきせかえもどうかなと思ったんだけど。
おばさんが喜んでたくさん買おうとして「服、1種類しかないやん!」って
プリプリ怒って棚に戻していたよ。
じょうちょ不安定なのかな。


人だかりができていたソフトクリームは、パインとオレンジ味のMIXらしくて、
ふしぎな味がしたよ。どうして混ぜちゃっただろうって思ったよ。

 

 


インフォメーションデスクで、おじさんがバスのチケットについて聞いていたよ。
僕が思うに、このときまだチケットが残ってたのにおじさんが買わなかったことが
後におばさんをとても苦しめる事件につながったんだと思う。

 


レストランではどこでもサンバやソンの生演奏が聴けて、とてもよかったよ。
こえも演奏もとってもよかった。 ひろみちゃんにも聴かせたかったな。

 


広場にあった古い教会に登ったよ。


ああ、僕はキューバにいるんだなってかみしめたんだ。
(僕は腰に手をあてるクセがあるみたい。)

 

それから僕は馬が大好きだから

馬車に乗って、運転席に乗らせてもらったんだ。


馬がとってもいい子だった。僕は年齢を当てることができたんだよ。

 


それから昼寝をして、

 

おじさんとおばさんが「たいちゃんに似てる人がいる」というので


屋台に行って、あるおじさんに出会ったんだ。
その人は葉巻について教えてくれたよ。


そんなに似てるかなあ。

 

そのあとマレコンといわれる海沿いを歩いていたら


犬がずっとついてきたんだよ。
それがキューバの一番の思い出なんだ。


とってもとっても可愛かったよ。
日本に連れて帰りたいと本気で言ったんだけど、おじさんおばさんは
とりあってくれなかったんだ。

 


あとは、葉巻を買って、
(おばさんは「アメリカの税関で全部没収されちゃう」ってオロオロしてたけど。
けっかてきには大丈夫だったよ。)


あとはすごく美味しい肉を食べたよ。
僕がご馳走したんだよ。

 

そうだ、一番の思い出はもういっこあったよ。


ハバナの町からタクシーを借り切って、コヒマルって漁村に行ったんだ。


小さな村で、人々がはずかしがりで、いいところだったよ。


ここは僕の大好きな「老人と海」のモデルになったところなんだ。
本に出てくる、「テラス軒」にも行ったよ。


ヘミングウェイや、モデルになったおじいさんの写真がいっぱいあった。
読んでないおじさんはキョトンとしてたけど、おばさんと僕はすごく感動したんだ。


あの本の世界が現実にあったなんて。すごいなあ。


僕はおしゃれに、フローズンダイキリを注文したよ。
専用のマシンで氷を砕く様子がかっこよかった。


それから僕はヘミングウェイと「老人と海」の世界に浸って、いい気分だったんだけど、
あの本を読んでないおじさんは何を考えて過ごしたのかな。

 

 


帰りに要塞も見に行ったよ。


反対側から見るハバナの旧市街はうつくしくて、忘れられないよ。


僕はずっと眺めていたんだ。


いい夏休みのおもいでができたよ。

 


まだまだ居たかったんだけど


しごとがあったのでしょうがなく帰ったよ。

おばさんは何度も「行かないで!」と叫んでくれたよ。
何か危機せまるものを感じたよ。

 

(かんそう)

ずっと行きたかったキューバは、やっぱりとっても魅力があって
とっても行ってよかったと思いました。

次はひろみちゃんと来たいな。

 

おわり。

 

(代筆:MIWA)