早稲田大学の「ボランティア論」というクラスで講義をさせて頂いた。

大学で授業をするのは初めて。
生徒は250人ほどで、人前でお話させて頂いた何回かの中で、
一番多かったんじゃないだろうか。
ソーシャルトラベルと復興現場の話、ふまえての学生へ伝えたい事。
90分のコマだった。

「1人から始めよう」
「つながり、広げよう」
「5感で感じ、自分の言葉で語ろう」
この3つを伝えた。

みんな真剣に聞いてくれていた。
いっぱい質問も出たし(結構めずらしいとのこと)
授業後も何人もに話しかけてもらった。
個別に連絡をくれて、新しく始めてるプロジェクトに
関わり始めてくれている子達もいる。

初めての大学講義。実は結構ナーバスだったので、素直に嬉しかった。
何を伝えたいのか。どうしたら伝わるのか。
美和ともう1回ゼロから話をして、スライドをつくった。
僕らが僕らの経験から語れるものは何か。
突き詰めて見えて来たのが、上の3つのメッセージだった。
講義するということ、そして内省するということ、
本当に貴重な機会を頂いた事を、心から感謝しています。

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印象に残っているシーンがある。

「社会ってなんだろう?」僕は会場に問いかけた。
誰も手を挙げない中、じゃあと手を挙げたのは1年生のある生徒。
「人と人とのつながりの事だと思います」
ありきたりの言葉ですが、の前置きをつけながら、しっかりと答えてくれた。

僕は続いて聞いてみた。なんでそう思ったんだろう?
ええと、なんていうか、、、と考えこみながら、彼は答えた。

「僕はクリスチャンなんです」

社会の定義とそれを直接はつなげられていなかったけど、
自然とその言葉が出て来たという様子だった。

世界をまわって、多くの語らいをへて見つけた大事なもの。
その1つは「神」であると話をしている。
絶対的な力に対する敬意や、何かに手を合わせるような気持ち。
それらと共に生きることの大切さを強く感じている。

だから今回彼が250人の前で堂々とクリスチャンと答えてくれたこと。
そう話せる雰囲気が会場にあったこと。
それは感動的なくらい嬉しい事だった。

 

最後に、授業に来てくれた早稲田の学生たちへ。

僕らはこういう話もしました。
「遠かったものを近づけて行く過程に大切なものがあった」
アフリカ、社会貢献、東北被災地、地域課題、、、
僕らにとってこれらは全て実感の伴わない、「遠かったもの」でした。
それが小さな1歩からどんどん身近なものとなっていき、
その過程で少しずつ僕らは成長してこれたと胸を張っています。

昨日、もう1つ、身近なものができました。
大学生、です。

どこか「近頃の大学生は」とレッテルを貼っていたかもしれません。
でも昨日、皆さんの前で話をさせてもらい、
皆さんと触れ合って、ぐっと大学生が近いものになりました。

なんだかとっても嬉しいです。
ありがとうございました。