美和です。
私も書きたくなったのでTOKYOリポート。


以前インドのバラナシで読んだ新聞に
インド人記者が東京を歩いた記事があって
春は日本中が桜に狂うとか
「ダシの取り方を見せてもらったが、煮る、取り出す、以上。まったくシンプルだ!」
(インドのスパイスと比べたら笑っちゃうくらい、と言いたげだった)
とか、日本人からしたら新しい視点とか
勝手な解釈とかがあって面白かったのを思い出す。

今回、住み慣れたハズの東京を歩いてみて、
外国人はどう見てるんだろう、とすごく考えさせられた。
『ロンリープラネットTOKYO』や諸々のガイドブックには
なんて書いてあるんだろう。
「満員電車」は?「居酒屋」は?「ゲーセン」は?「マツキヨ」は?
はじめて気になった。(今度しっかり読んでみよう)

私たちが世界を回りながらうにうに考えてるのと同じく、
外国人旅行者の皆さんも、「?」と思ったり、ショックを受けたり、勝手に納得したり、
イケメンを探したり、ダサ可愛いものを見つけたりしてるんだろうか。


TOKYO。人の多さ。
サラリーマンファッション。殺人的ラッシュアワー。
熱気と裏腹に、誰も声を発しない、不思議な空間。


電車の本数。発着の正確さ。
1~2分の遅れでも「申し訳ございません」と入るアナウンス。
ホームの隙間や傘の忘れ物、あらゆることを先に注意してくれるアナウンス。
なんて親切な。


さすが技術立国日本。
効率化、人員削減を徹底して進め、「こんなことできたらいいな」を
実際1から形にしてしまうからすごい。
「自動○○機」の多さは世界一だろう。
しかしその代償は、
人と人の生身のコミュニケーションが減っていくことではないか。

・・・と、思いながら眺めてみると、
そうでもない。

人と人の人間らしい関わり合い、
血の通ったコミュニケーションは東京じゅうにちりばめられていた。 
実際、バスの中できょろきょろしていたら
「どこまで行くの?ああそこなら一緒に降りよう」と おばちゃんに案内してもらったり、
カメラを持ってウロウロしていたら
「イエーイ!」「どっから来たんですかー?」「ニーハオー!」 等々
若者たちに声をかけてもらった。 
居酒屋でも、とにかく店員が親切だった。
おすすめや食べ方を教えてくれるのはもちろん、
「お疲れ様です」「ごゆっくり!」などの一言を添えてくれる。
有難くて幸せな気持ちになった。
冷たいような(謙虚さ?tooシャイ?)、人なつっこいような、
不思議な間合いを持っている。そんな印象を受けた。



親切に、丁寧に、笑顔とともに答えてくれる係員。


非効率とも思える宣伝形態、街頭のチラシ・ティッシュ配り。
炎天下での生のかけ声の泥臭さが逆に心地よく感じた。


なぜか駅でよく見かけたのは恋人達の熱いドラマ。
その多くが、女性が泣き男性がなだめるというパターンだった。


美しい、TOKYOの夜。


たまにふっと、「孤独」や「葛藤」という言葉が似合いそうな風景に出会う。
人が居て、ドラマがあって、だからこそ絵になるのがTOKYOの街。



ノスタルジックな魅力も。


TOKYOは実は緑が多い。


たまに、なんでもない小道で、ふうっと神聖な気持ちになる。
それもTOKYO。


立ち飲み。平日だろうが夜の酒場は人でいっぱい。楽しそう。
へとへとに疲れているのに、なかなか家に帰らない人々。
家族とはゆっくり過ごせているのだろうか。


外国の街に行ったら、書店の数・規模・内容をチェックせよ。そこに民度が表れている。
と以前何かで読んだことがあるが、東京は本屋が多く、大変充実している。
東京の人々は知的好奇心旺盛で勉強好き。
ビジネス書やhow to本の平積みが目立つ。忙しいので効率よく知識を得たいのか。
自転車に乗ることが今の流行らしい。


ある料理屋で一緒になった若者たち。
その全員が iフォンを持っていたのには驚いた。
情報をキャッチする、取り入れる、試す、遊ぶ、が得意なヤングジェネレーション。



「Eyebrow is Life.」・・・ すごいキャッチコピー。
実際近年東京の女性の目は大きくなっている、のは、まつ毛産業の発展による、か。
東京の女子の、目力、いや美に対する執着たるや。



キャバ嬢軍団がTVに出てると思ったら、彼女たちはアナウンサーらしい。
日本には「女子アナ」というタレントのジャンルがあるようだ。
(なんてね。以前にない猛烈な違和感を感じてしまったので。なんでだろ)


味わいどころ、つっこみどころ満載。
洗練と上質と便利と、人間臭さと熱と、クールと、ほのぼのと、孤独と哀愁と、KAWAIIが
ぐちゃぐちゃに集まって混ざって化学反応を起こしている街、TOKYO。
とにかく面白い!!!

私は、自信を持ってこの街を
世界の人に紹介したいと思った。
これからまたいろんな国に行くけれど、以前よりもっと
胸を張って東京を語ろう。分からないこともあるのは百も承知で。
いいんだ自分の言葉で語ろう。そう思った。
その人にとって私は少なくとも日本代表なのだ。
宿とかもきちんときれいにして出よう。丁寧に、感謝を忘れず1つ1つの
コミュニケーションを積み重ねていこう。

そして、日本に来ている外国人旅行者にも、
素敵な経験や出会いがありますように、と思った。
私たちが旅をしている時、
道で出会った人の面影、眼差しがその国の印象になり、
出会った人と言葉を交わした思い出が一番の宝物になったからだ。

そう思ったら居ても立ってもいられなくて、
外国人旅行者らしき人を見たら、片っ端から話しかけた。
「ハーイ!」
「Where are you from!?」
「ウェルカムトゥー トーキョー!!」

ちょっと勇気がいったけど、
オーストラリア人の若者、フランス人カップル、スペイン人夫婦・・・
みんなすごく喜んでくれたのだ。
「なんでこんなに暑いの?」とか聞かれてうまく答えられなかったり、
たまに「?」な顔されてしょんぼりもしたけど。笑

 

旅の途中でちょっとだけ覗いた東京は、
私たちに新しい気付きをくれた。

旅に出る前は、もっと冷めた目で東京の人々を見ていたこともあった。
「こういうとこダメだよな」とか批判や不満が多かった。
電車の「申し訳ございません」の遅延アナウンスも
心が込もってない!とかイラっとしたり。
でも今回、なにより驚いたのが、自分が、東京の人々のこと、
愛しく思えたこと。可愛いなと思えたこと。
一生懸命で、勤勉で、律儀で、小心者で、周りを気にして、
寂しがり屋で、くだびれてて、でも一生懸命で。

見る人の中身がほんの少し変われば、見える景色も変わるんだな。
今、東京、東京PEOPLE、
こんなにも、LOVE!
!!

(MIWA)