企業や学校の食堂などにおいて
同ブランドのヘルシーメニューをオーダーすると、
代金のうち1食につき20円が寄付金となり、
アフリカへ学校給食を届ける資金となるという、
寄付の仕組みでありそれを運営する団体。
2007年以来、多くのメディア掲載の効果もあり
現在までに23,300人に1年分の食事を届けるまでに
その活動は大きく広がっている。
※数字は2010.10 TFTホームページより
TFTの仕組み ※年次報告資料よりコピー
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Chikale小学校の資金難に対して何かできないか。
5,000円をプロジェクト第5弾として寄付しても
効果はかなり限定的だ。
それよりも、もっと広がりを持って
資金を調達できる方法は無いだろうか。
それで、「これだ」と(勝手にすみません)行き着いたのが、
この日本発の寄付モデルのマヨカビレッジへの提案だ。
レストランメニューに1つ寄付用メニューを追加し、
そのオーダー数に応じて定期的に寄付をしてもらう。
現地の人が一日数百クワチャ(時にはそれ以下)で生活する中
毎日数千クワチャを宿や食事に使っている僕らツーリスト。
僕らのお財布から、少しずつ、継続的に、
寄付金を集めることができれば、
長い目で見れば大きな支援になると考えたのだ。
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アイディアを思いついた当日、
キャサリンに軽く聞いてみると
「興味あり」との反応だったので、
翌日から早速作業に取り掛かった。
僕は提案資料を(iPad判Keynote、なかなかナイス)
美和はイメージがわくようにメニューにはさみこむ1枚モノのサンプルを
そんな中、ある日学校でスクールマネジメント
コミッティのミーティングがある、
とのことで見学をさせてもらうこととなった。
学校側の校長やPTA代表、それに村の協会の人々や
キャサリンなど近隣のロッジの代表者たちが
何か議案がある時に集まる場とのこと。
当日の参加者は僕らを除き14人、他のロッジからの2人とボランティア教師の1人以外は全てローカル。
そして前にいたのはなんとお師さんアユーブ!PTA会長だった。紹介されてこの笑顔
議題は、新校舎設立へ向けた資金調達や
レンガ作りなど進行作業の進捗確認。
司会者が現地語と英語で訳しながら進め、
(配布資料も無くアフリカンなグダグダ感ではあったけど)
なんとなく会議の体をなしていたのは新鮮だった。
そして会議の中身だが、
各親たちから集金している人から状況報告があったり、
今度学園祭を開いて人を呼んで寄付を募ろうという案があったり、
イギリスからボランティアで来ている女性から
本国での募金活動報告があったりと、
みんな学校のために何かしようという
一生懸命な姿勢が伝わってきて、
それがなんか効率悪そうな所もあり健気で、
ちょっとグっときた。
そしてキャサリンが言っていた
「彼らは自分たちでちゃんと努力している」
という言葉を僕は何度も思い出していた。
白人と比べて少ないながら(やはり会議は慣れない?)村の人々も頑張って発言していた
そんなみんなの姿勢に刺激を受け、
あくまで見学ですという話はしていたが、
僕もせっかくだからと最後に時間をもらって
今回の提案内容について共有してみることにした。
キャサリンはこの日いなかったが
隣のロッジ「Butterfly Lodge」のオーナー、
ジョゼがどんな反応なのかも探ってみたい。
「日本のあるNGOによる成功モデルを共有したいと思います。」
立ち上がって話し始めると
予想以上にみんな真剣なまなざしで僕を見つめてきた。
なんか急に緊張し、また当然準備も何もできてなかったので
かなりそれこそグダグダな話となってしまったが、
なんか反応はとても良さそうだ。
ジョゼも何度も頷いていたし、
司会者が現地語で訳すと何人かからコメントも出た。
(寄付金の管理に関する現実的な話だった)
いずれにしても提案する意義はありそうだし
マヨカだけでなくバタフライも巻き込めそうだ、
「情報を整理して提出します」と約束してその場を終えた。
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ということで軽く自分で自分を追い込みながら
お互いの作業を進めて、
出発前日に何とか形にすることができた。
コンセプトや仕組み、ポイントを整理した10枚もの資料(画面汚っ!)
考えれば考えるほど、僕は今回の施策のポイントは
「どう見せるか」に尽きると感じた。
結局、寄付の箱を置くのとやってる事は同じ、
でもそれが観光客にとって共感できるものにするためには、
ネーミングであったりコンセプトを正しく伝える
ポスターなどのコミュニケーションツールが大切だろうと。
それを具体的にイメージしてもらうために
美和がつくったメニュー差込みポップサンプルを2つのテイストで。
僕らが考えたネーミング例は「LBLミール」。
ちょっとずつ(Little By Little)、
それと
ちょっと食べてちょっと支援(Little Bite Little support)
の頭文字をとってみた。
まあダサくて不満もあるけどこんなとこでしょうと。。。
また、資料には、「将来的には・・・」として、
マヨカ、それにバタフライに限らず他のロッジへ
この仕組みを広げていくことで
カタベイという町をブランディングしていく事も盛り込んでみた。
まあ大きすぎる話ではあるが、
外国資本のロッジだけでなくローカルのレストラン
などにも広がっていけば、
「外国頼みから自立へ」という本質的な変換の
ひとつのモデルになるのでは、という夢も乗せて。。。
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首都リロングウェに行くため
数日カタベイを離れているキャサリンは明日帰ってくる。
あとは彼女に見せるだけだ。
(続く)