このテストは、
都会育ちで車保有歴の無い僕には
ちょっと厳しい注文だった。

とりあえずボンネットを開けてみようにも、
開け方すら調べなくてはならない状態。
ひゅる~と風が吹いている。

そうこうしているうちに前から白いメルセデスが来た。
美和が「とにかく止めてみよう」と言い手を振る。
にこやかに手を降り返してくれた、
ああ感じのよい連中だ、
でわ、ない。
セイハローじゃねえんだよ・・
と冷ややかに笑っていると
バックミラーに白メルセデスが映った。
戻ってきてくれたようだ。

ゆるやかに徐行して僕らの後ろに停まったのは
ドイツ人らしき3人はとても品のある老夫婦とその息子だった。

名前を聞くがどうしても覚えられない。
ドイツ語の名前ほど難しいものは無いと思う。

事情を説明すると男子2人が車から出てきた。
まず車を押して路肩に寄せて
(それすら思い浮かばなかったダメな俺)
ボンネットを開けて状況を見だした。
「車にはあまり詳しくないんだけど」
と言いながらこの部品はこういう役割で、
などと説明をしてくれる。

すんません助かります

それに引き換えただ見ている、質問をするだけの、俺、オレ。
熱くなってるならエンジンに水ぶっかければいいのか
クーラントだかなんだかの液体が少なそうなので
水でも足してやればいいのか
お茶しかないけどお好きですか?
判断できない。情け無い。。。

ちなみに今回の相棒はオペルのコルサちゃん

結局分かったのはとにかくすぐに車は動かないということ。
電話を借りてレンタカーのロードサービスへ
連絡するとともに
一番近くの町アウスのガススタへも
レスキューの連絡をしてもらった。

ここらへんの手配もパっと思いつかず
彼らに言われるがままやっている始末。
男子力テスト的にはトラブル対応力もNG判定。

 

 

右のこいつから液が飛び散っていた

彼らは本当に親切でかなり助かったが
彼らが通りかかっていなかったら電話すらかけられず
数時間のヘルプ待ち含め随分状況は違っていただろう。
去り際にアドバイス
「ナミビアを走るなら何があっても大丈夫なように
できるだけ携帯を持ち充分な水分を持っていくといいよ。」
ありがとう。ただ男的には相当情けない思いだった。

待つこと1時間ほどでヘルプがやってきた。
スティーブとベン。
アウスまで80kmひっぱってもらう。
お金はかかるかもしれないが
電話がない僕らとして
いつ来るか分からないロードサービスを待つのは
路上ではなく町にしようという判断だ。
(この判断は正解で夜までロードサービスは来なかった)

ここに装着用のひっかけがあるってことも当然知らなかった

 

 

 

僕らは前の車に乗る。運転手はベン。コルサにスティーブ、引かれててもハンドルとブレーキは重要らしい。

約1時間で町に到着した。

町といっても店が数件あるのみの本当に小さな集落だ。
早速中を見てもらう。

やはり僕は見ているだけ

プロの診断結果は「エンジンのキャスケットが
完全にイカれてるので修理は大変だ」
とのこと。

OK落ち着け勇輝。

町まで来たが車は動かない。
修理はすぐにはできない。
とすると、、代車の手配だ。

ロードサービスが代車を持ってきてるか確認すると
(てか最初から確認しとけばよかったorz)

「アイムソーリーMrホンマ。
我々ナミビアに支店がありません。
南アフリカから持っていこうにも
ドライバーがパスポートを持っておらずお持ちできません。」

いやまじ男子力テストもう勘弁。

つうかこの町バスも電車も通って無いし
(地図上に見つけた線路は
「あと数年は動かないだろうねえ」とorz)。

ということで次回最終回は

男子力テスト③
「足が無くなっちゃったけどどう交渉する?」となります。

(続く)