テントに鍋、ガスコンロに寝袋と食料を背負って、
シティボーイの4日間の小さな大冒険が始まった。
舞台はチリ南パタゴニアの雄、いくつもの山と湖からなるTorres del Paine。

初日。

スタート地点を目指して乗り込むんだ船は、
ターコイズブルーのPehoe湖を横断しのっけから気分は最高潮に。

写真でどれだけ伝わるか分からないけど、
湖面の青と空の青、と共にそのの間に聳え立つ
険峻な岩山たちのビューは半端なくキレイ。本当に感動した。


そして湖を後にしてトレッキングスタート。
今日は3.5時間ほどの短いルートで肩慣らしには最適。

最初の休憩まで約1時間半、とにかく美しかった。
山とかトレッキングとかには特に興味の無い自分だったけど、
1歩ずつ、ちょっとずつ、その素晴らしさを体が学んでいったような気がする。


途中はぐれるまでバディとなったフレディ、生まれて初めて会ったルクセンブルグ人。


いくつもの湖を越えて目的地を目指す。
湖ごとに色が違う。この小さな湖の青は、深く、渋い。


これはグレイ湖。名の通り、グレイ。
きっと最初のターコイズブルーの方がキレイなのだが、
ひとつひとつの湖や小さく見える氷河に毎回新鮮な感動を覚える。

そして2時間ほど歩いたところで来たのが、初日のハイライト。
坂を上がり切ると視界が開け、、その先にグレイ湖の上流にあるグレイ氷河が見えてきた。


距離もあり迫力のある写真が撮れなかったけれど、
まーじ心底感動。

うまい言葉が見当たらないけど、
湖の水が突如として氷に変わり、
氷河は青く、青く、太陽の光でキラキラ輝いていて、
凍てつく空気を放ちながら奥へ奥へと視界の限界を超えて続いている。

超カッコいい。

換算値28mmの写真の数倍大きく広がる目の前のパノラマに
砂漠やサファリで感じたような、
でも何かが違う、息を呑む感覚を覚えた。

*

さらに歩くこと1時間半、今夜のキャンプサイトに到着した。


林の中、いい空気流れてた。


グレイ湖、シャリシャリしてた。


ちなみにグレイ湖の水は、やはりグレイ。味は、普通。


マイテントちゃん。チリのアウトドアブランドDoite、気に入った。


キャンプサイトに荷物を置き、近くの展望ポイントへ。


残念ながら夕方にかけて曇ってしまったがなかなかの景観。


なぜ青いのだろうという疑問はググってみたけど
「太陽光が氷の中から反射するときに波長の短い青色光線が、、、」よく理解できず。
が、太陽が出てればもっと青かったのだろうと思うとちょと残念。

ここで1人、1-2時間ねばり夕日を待つが、
天気は回復しないまま、あたりは赤みを見せることなく暗くなってしまった。


ふたたびキャンプサイトへ戻り、夕食。初日の夕飯はド定番のトマトパスタ。
思ったよりバーナーの火力が弱く調理に20分ほどかかってしまった。
1時間持つというガス缶を2つ持ってきていたので1日30分が目安なので、
朝食も考えるとさらに時間がかかりそうな米はやめて全日パスタで行こうと決意。
火の暖かさと有難さを身にしみて感じ、ここで火の無い生活はありえないと思った。

そして9時ごろ、何をする訳でもなく寝袋に入る。
美しすぎる景色に大満足の初日が、終了した。

人生初の個人リアルトレッキング。
変な緊張もなく、たんたんと歩き続け、
遭遇する景色にただただ感嘆し続けた。
本日の歩行時間は、約3.5時間。
それでもかなり疲れたので
9時間以上歩く予定の翌日以降がちょっと不安になったが、
相変わらず寝付きはよく、10分ほどですんなり眠りについた。

(続く)