そして、メンドーサへ。
いやーこんな素晴らしい所があったとは。
寒く厳しいチリを抜けた僕らを待っていたのは、まさに天国。
調子に乗って大幅に財布の紐を緩めてしまいながらも、
本当に幸せな時間を過ごすことができた。
ぜひ是非みんなに来て欲しい!
日本との時差12時間、
地球の裏側にある、旨い肉と美味い葡萄酒、
それに素敵な雰囲気とラテンのノリを添えた
この素晴らしき街に!
ここはバックパッカー的というよりエレガントに楽しみたい。
そんな思いを込めた大人のためのメンドーサガイド、いきます。
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事前リサーチでアゲていこう
旅の醍醐味の半分は、出発前の「わくわく」である。
これは学生時代の合コン論から引き継いでいる、僕の旅への考察。
久しく事前リサーチをしないぶっつけ本番スタイルで通してきたけど、
ここメンドーサはボデガ(ワイナリー)が数百もある。
限られた時間の中で何処へ行こうか、どう過ごそうか、
リサーチしつつ妄想を膨らましてきた。
特にこのサイトがお気に入りで、
モダンならここ、1日サーキットならここ、夕陽ならここ、
みたいなbest bodegaシリーズでアゲつつ、
ブログでイベント情報や軽いうんちくをゲット。
特にワイン通でもない僕らだったけれど、
こういったサイトや各ボデガのサイトを見ていくうちに、
どんどんワインへの興味が強まっていった。
寒くて結構厳しかったチリで僕を温めてくれたのは
間違いなくメンドーサへの想いだった。
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心地よい街を歩こう
メンドーサの大きな魅力は、その過ごしやすい街だろう。
まずなんと言っても気候がいい。
1年を通して雨が少なく暖かく、秋でも昼はTシャツですごせる陽気だ。
緑にあふれる街でお気に入りのレストランやカフェを見つけ、
心地よい風を感じつつ1日ゆるりと過ごす。
何気ない日常が本当に心地よい街だった。
街中の通りに街路樹が並んでいる。
オープンテラスのカフェやショップも多いがゴチャゴチャしすぎずとても居心地が良い。
徒歩圏内に公園が5-6個あり、どこも気持ちが良い。
どこかしらで必ずクラフト市が立っている。
ランチは600円程度でかなりちゃんとしたお肉やパスタを食べられる。
クラシカルな食堂っぽいレストランとかが好きだった。
メニュー制覇へ向けほぼ日リピートしたここはLa Barcaという店(住所:espejo 120)。
快晴、木漏れ日、そよ風に美味い飯。
これ以上求めるものはありません。
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ボデガ巡り ①ゆったりコースランチ
さっそくボデガへ行ってみよう。
事前リサーチでリストアップしたボデガの場所や営業時間をチェック。
(ボデガによって週末クローズや予約要否が違う)
到着翌日、僕らは「Lujan de Cuyo」というエリアにある
Finca DECEROというボデガへランチの予約をしてみた。
結果は大正解。
1日に数軒まわるのも良いけれど、
時間をかけて1つのボデガでゆっくりし過ごすのも格別だ。
ワイナリーのある地区は大きく3つ。MAIPU、LUJAN、UCO VALLEY。
いずれも車で30分~1時間の距離にあり、近隣までバスで行ける(約40円)
LUJANの街からタクシーで20分ほど走り(約1,000円)ボデガに到着。
広い敷地内の葡萄畑を抜けると、製造所とレストランを兼ねた瓦屋根の建物が見えてきた。
心地よい廊下を抜けて2Fのレストランへ。
大きなテラスがあり、葡萄畑と奥に見えるアンデスの山々が本当に素晴らしかった。
DECEROラインの、マルベック、カベルネ、ピノノワールの3種類のワインがサーブされる。
しかも飲み放題!ランチコースに自動的についてくるシステム。
料理は前菜、メインにデザート。メインは豚も食べたがやはり牛が美味かった!
食後は1Fのカフェ・バースペースで更にくつろいだり別のラインをテイスティングができる。
その後ボデガのツアーを経て、帰りのタクシーを待つ間に葡萄畑を歩いてみた。
半端無いサイズの畑の葡萄たちは全て手摘み。スゴいと思う。
ランチコース約3,500円、素敵ボデガのランチとしては平均的な価格。
街のレストランに比べるとちょっとだけ割高という印象だが、
なんと言っても飲み放題。
景色と料理を楽しみながらの優雅でハッピーな午後を保障いたします。
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そして夜は極上の・・・
昼を街で過ごそうがボデガへ小遠征しようが、
この街で夜を楽しまない手は無い。
ワインテイスティングのイベントへ行くもよし、
素敵な一軒家レストランで世界最高の牛肉を食らうもよし。
世界最美味の国?、日本で舌を肥やした美食家の貴方も貴女も、
必ずやご満足いただける極上体験が待っております。
是非おすすめしたいのが、毎週木曜日の夜に行われるPark Hyattのバーのイベント。
ワイン3杯+タパスがついて、1人1,000円なり。
ここであるアメリカ人男性に1つのレストラン猛烈にオススメされた。
「俺はもうアメリカで肉は食わない」 彼はそう言った。
夜は12時をまわっていたが、ここまで聞いて行かない手は無い。
その足で来たのが、OCHO CEPAS(住所:peru1192)。
食べ物でここまで感動した経験は多くありません。
フィレステーキというか固まり、1500円くらいだったと思う。
凄まじいボリューム、肉汁、旨み、おいに~。
この衝撃を表現する言葉を僕は知りません。
ついてくるパンやパテ、それに店内の雰囲気も全てハイクオリティ。
(ワインはご予算に応じて。。。写真は800円程度の安いものだが十分うまい)
あとラビオリ800円も度肝ぬかれる美味さだった。
OCHOと並びリピートした店が、Florentinoというビストロ。(住所:montevideo 675)
今回お肉はリブロースを注文、フィレ比較じゅ~し~脂ぷりたつの逸品。1300円くらい。
ただこの店で感動したのは前菜に頼んだイカとチョリソーの炒め物。600円くらい。
風味が最高で聞いたらコリアンダー使ってるそう。後に自身で何度も作ってみた。
いずれの店も1回のディナー2人で4000円程度。
(メイン×2+前菜×+ワインを1ボトル)
しかも味良しサービス良し雰囲気良しの三拍子。
体重増加覚悟でお越し下さい。
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ボデガ巡り ②自転車でワイン畑を駆け抜けろ!
そっして来ました正真正銘のメンドーサ・クラシック。
南アにもバルセロナにも無かった秘策がこれ、
なんと現地で自転車をレンタルしてボデガを巡るのだ!
「ロンベロンになってチャリ乗って気持ち良いのよ~」
なんていつぞや誰かに聞いて以来ずっと楽しみにしていたが、
期待に反さぬ最高の満足度。
ちょっと大変そうと思ったご年配の皆様、
そんなことはございません。
ボデガは近くに密集しているので、
ゆっくり走っても2-3時間の移動時間でいくつも周ることができます。
緑の中を駆け抜ける爽快感と適度な運動の心地よさ、
是非とも全ての人に体験してもらいたい!
自転車レンタルができるのはMAIPUという地区で、
専用レーンが容易されているところもあり観光の目玉として確立されている。
一言。気持ちよい。
MAPを片手にとにかくボデガをまわろう。
ここみたいにツアー形式の有名どころに行くのもいいし、
オリーブオイルのテイスティングなんかやってる所もあるし、
こんな看板見て軽食がてらというのも良い。
畑を見下ろす照らすレストランでたっぷり目のテイスティングセット1人400円。
(写真は2人分)
ちなみにこのTEMPUSってところが、ボデガを10近く周った結果の、僕らのNo.1でやんす。
ワイン初心者でも何杯も飲み比べているとなんとなく分かったような気になるのが楽しい。
ちなみにTEMPUSは残念ながら日本での流通はナシ。
昼過ぎに来て夕方までで、3軒、ランチを食べなければ4軒はゆうに周れる。
ホロ酔い気分で周るメンドーサワイナリーツアー(レンタル代:1日500円水ボトルつき)、
最高の時間になる事は間違いありません。
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いやー思い出しただけで最高。
とにかく幸せどした、メンドーサ。
アルゼンチンが、貴方の次のお休みの行き先の
候補の1つに加わればこの上なき幸せでございます。
ブエノスやパタゴニアと合わせた2週間、如何でしょう。
尚、名前は矢吹ジョーのライバル、ホセ・メンドーサと覚えてください。
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追記:
もっとゴージャスに過ごしたい!という更に大人な方には、
宿つきの素敵ボデガでディナー&ステイがヤバそうです。
例えばアルゼンチンを代表するbodega salentein。
敷地内にある一軒家での宿泊+夕飯+ワインで、ダブル1部屋300USドル。
ここは僕らもテイスティングに行きましたが、かなり美味しかったです。
ちょっと1ランク上な感じのところで、
イカしたバーでのテイスティングは1,000円と高い。
若いPORTILLO、レゼルバのSALENTEIN、最高級のPRIMUS、3ランク飲める。
これらは日本でも手に入り、例えば楽天で見るとレゼルバでも1,500円とかなり安い。
個人的にはPORTILLOのマルベックが美味しかった。
ちなみに僕らは
「取材するから無料で泊めて下さい。日本マーケットを開拓しよう!」
と無謀な営業メールで素敵ステイを狙ったのですが、撃沈しました。
将来のリベンジを誓います。