チチカカ湖畔を走るバス。
ペルーからボリビアへ。スタンプポンポン、で国境を抜け、
広い広いチチカカ湖をひたすら眺め、
のどかな所でバスを降りたかと思ったら
ボートに乗れと。バスも専用ボートに乗せられる。 湖を渡り、
コパカバーナって町で昼食休憩をしたりしながら
着いたところが、ボリビアの首都・ラパス。
なんて所だ。
なんて迫力。
山をぐるぐるぐーるぐる降りていって、街へ。
遥かに見える6000メートル級の山脈。
巨大テーマパーク? 秘密基地?
やってきたぜ。ラパス。
ラパスでは、楽しみにしてたものがいくつかあった。
1つが、食事。
ペルーはローカルフードがなんでも美味しかったけど、
ちょっと肉とじゃがいもに疲れてきたし、
やはり恋しかった味があった。
かなり久々の、寿司。600円
かなり久々の、生姜焼き定食。550円 (奥はとんカツ定食)
かなり久々の韓国料理。石焼きビビンバ。600円
そして、意外に苦戦した宿探しで、快心の一撃。
これはまったく期待してなかった、
かなりかなり久々(フランス以来)の、お風呂。 1泊1800円
はうーーー。しああせ。
すみません。大人なんで。
30代、自称・エレガントパッカーなんで。
宿は、若いバックパッカーの皆さんは1泊300円とか500円のドミトリーを選んでる。
食事は、ローカル食堂で食べれば定食が100円くらいから食べられる。
(もちろんそういうのも食べてるけどねー)
いいの。
無理しないの。
ビバ、大人の旅!
らららー。
で、ラパスに来て、びっくりした。
日本人の若者をよく見かける。
上記日本料理屋「けんちゃん」にも、わんさか。
一人旅同士で仲良くなって、これから一緒にウユニ行くんです、とか。
なんか、みんな若い。青春って感じ。キラーっ
で、ラパスといえば、
そんな日本人バックパッカーの中で 「常識」があるという。
リマで会ったユウタ君に教えてもらった。というか、彼のモワモワのあたまがすべてを語っていた。
「ボリパー」。
そういうらしい。
南米各国の中でも特に物価が安いボリビアで、
500円程度でかけられるパーマが日本人の間で流行っているのだと。
「へー」。
ユウタ君の話に、まったく気の無いフリをしてたけど、実は私、
ソワソワしていた。惹かれていた。
髪型にめっぽう飽きやすい私が、ずいぶん髪をいじっていないのだ。
我慢して伸ばしてきたのだ。
それに、勇輝の床屋企画がちょっと羨ましかったのだ。やりたかったのだ。
うん。
その手があったか。
切らずに済むもんな。
「そうだ。パーマをあてよう」。
私はスキップした。
そうだ。京都に行こう。くらいの爽やかさで。
でもね。私は30代エレガントパッカー。
街の床屋で600円って言われたけど、こっちを選ぶわ。
サロン・セシリア。広くて素敵なこの空間で、パーマ2000円よ。
シャンプー台だってあるんだから。洗面台とかバケツじゃないんだから。
ってちょちょっ!耳に泡入りまくってる!
伸ばしっぱなしで痛んでいた毛先を全部切ってもらう。
横で指示をしてるのが、セシリア。ヨーロッパで修行してきたという。一味違うオーラ。
おおっ!こんなものが! すきバサミ! 「ドイツで買ってきたのよ」とセシリア。
さて、パーマ。ダイジョブかな・・。
「街の床屋とはわけが違うのよ。パーマ液が上質なの。輸入なのよ!」セシリアが胸を張る。
うん。わかったよ任せるよ。 でも、そんな顔で巻かなくても・・。
いいねいいね。仕事丁寧。
・・・あ、れ? 私、こんな、 細いロット、
巻いたことも見たこともない、けど・・・・・・?
巻き終わり。ラップしてタオルして、放置。
お釜かぶらないんだ。髪に優しくていいね。
どこ?って思ったら、ご飯!&ドラマ観てるしっ! どんだけ平和!
勇輝はプロのハサミでおひげの手入れ。 どんだけ自由!
ちーーん。時間よーー。流すよーーー。
って!このビジュアル!ヤバくない?公開して平気?
えっ?似合う? 私、パンチ、イケる???
そうそう。 私が希望を出したイメージフォトは、これでしたの。
任せて!と自信満々だったセシリア。
お・・・・・や・・・・・? これ・・・は・・?
イメージフォトと・・・・・ちょと・・・・違う・・・・・????
?????????
ラブ イズ オーバー ~。
悲しいけれど~ 。
「コンバンハ。 オーヤンフィーフィー デス。」
LOVE IS OVER。
訳 : 百年の恋も冷める。
そんな髪型。
これじゃ、30代・エレガントパッカーじゃないアルヨ。
50代・場末のスナックママ、の出勤前、アルヨ。
ひゅる~
・・・・・
(ちゅん。ちゅん。翌日)
とりあえず縛ってヘアバンド。ってダンサー志望の方?!
そういえば、
勇輝もかける気まんまんだったね、ボリパー。
聞くと、
「ん?やめたよ。」
なぬ!??
ってゆうか、
目を見て話せ!逸らすな! 傷つく!
毎日が小春日和のように円満だった
私たちの夫婦関係に、
このパーマがもたらす影響は・・・・いったい・・・。
つづく・・・
続かないけど。
(MIWA)
★追記:つづき書きました。
→「そうだ、ストパーあてよう」